【9年前】V6デビュー10周年記念握手会レポ

唐突ですが、9年前に行われたブイ握手会に参加したときのレポをブログから転記します。
読むと当時のことが鮮明に思い出され、自分で書いた拙いレポながら元気になれるのです。これは本当に宝物の記憶。
なんと来年はデビュー20周年!ぴぎゃー!ということで再びやってくるお祭りの前にちょっと過去を振り返ってみます。


「まさにオーラの泉」2005.12.26 Monday 21:23

 

人生で「凍死するかもしれない、と思った」ランキング第二位のイベントでした、本日は名古屋レインボーホールでV6さんのデビュー10周年記念握手会でしたよ!
(※不動の第一位は2000年2月「ガラスの脳」(小原裕貴さん主演映画)の名古屋舞台挨拶の整理券ゲットのために並んだ日とその2日後の当日。若さは力だ、と今だから思えます。脚色ナシで命がけ。)

総合体育館の敷地外周をぐーるぐーるぐーるぐーる歩かされ、そのうち足先は寒さのあまり痛みを帯び、全身が冷えきり、階段の昇降がおぼつかなくなり、友人との会話も途絶えてきて……「寝るな!寝たら最期だぞ!」というところまでイきました。
いや実は、11月上旬にあったどしょっぱつの東京の様子を聞いて、わりとなんとかなりそうかなと勝手にラクな想像をしていたのです。あのときはビックサイ トの西館でしたっけ?(ある意味聖地)
レインボーでやるってことは、レインボーのホール内で蛇行列ができるんだと思い込んで臨んだのですが、考えてみりゃ明日・明後日とコンサートだよこの場所で!まさに今、設営まっさいちゅう!客なんて入れられるワケない!
…バカだな、ほんとバカ。手ぶくろ持ってただけでも奇跡でした。自転車通勤でよかった。

そんなわけで寒空の下、三歩進んだら止まり、またちょっとすると三歩進んで止まり…を繰り返すこと3時間半。14時開始予定だったので午前中に仕事をちょろっとしてから13時に会場へ到着してすぐ並んだのですが、13時50分くらいの時点でワタシたちが並んでいる列のすぐそばを泣きながら歩いてゆく婦 女子がわんさかといて、え、その涙はナニ、もしかしてアンタたちすでに・・・・!と緊張伝染。
コリャ意外と早いかもしれないぞとテンションも上がったのですが、ワタシってば甘ちゃんね、…そこからが果てしない徒歩の旅でした。15時過ぎたあたりからなんか北風がさらに冷たさを増したような気がしました。気のせいじゃなかったと思う。もうすぐホール内(ロビー)に入れるぞってときにはすでに夕陽も沈みかかっていました。

感動のあまり泣きながら出てくる子、興奮しすぎて絶叫している子、みんなそれぞれにブイのこと好きなのが伝わってきて、その子たちを見てるだけ幸せな気分になれました。よかったです。おいそこのスタッフ!(相変わらず名古屋の担当会社は能無しバカ男ばかり雇っていて呆れたね、あたまの悪い係員に指示されなくてもブイファンみんなマジメにやってて立派だなと思いました)すぐさまハンディカムでこの様子を撮影してイベント終了後にいのっぺに渡せ!そして今晩の酒の肴にして思うさま泣かせてやれ!
さらに「スゴイんだよ、みんなちゃんと目ぇ見て握手してくれるんだよ!!!!!」と大声で報告しているお嬢さんの発言を並んでいるワタシたちみんなが「いい情報ありがとう」と拝聴していました。

長い旅を終え、ロビーに入ってからはなんだかなし崩し的なかんじで団子状態で前進してゆきました。でもここはとりあえず寒さが凌げるからイイ。天国に思えた。
レインボーの1階入り口からロビーを経由してアリーナ席入り口の通路へ進むと、右手壁には「シングルコレクション」として10年間にリリースされたシングルのジャケ写が展示されています。そして突き当たり(会場内への扉は閉じられている)の左にある小さい扉へ順に入っていきました。コンサートのときは関係 者以外立ち入り禁止とされている扉ですね。たまにサンチェ先生が唐突にこのへんから出現したりもするね。
この扉から細い廊下がのび、その奥のほうからギャーとかギェーとかいろんな声が響いている。ここまでの時間があまりに長かったので、いざ「直前です」と言われるとまだ心の準備ができていなくて焦りました。(外にいる間は心の準備どころか命を落とさないようにすることで必死でしたから!)


廊下左の入り口から小さい部屋に入ると、ついたての向こうにはもう6人がずらりと並んでいました。

手前から、岡田、ゴーつん、ぺ、ヒロシ、けんたん、まーくん

すごいの。
オーラすごい。
圧倒された。

ワタシもブイコンそしてトニコンに足繁く通った頃がありました。けっこうたくさんブイさんを見ているつもりだし、近い席から拝んだ経験も幾度かあります。
けど全然ちがう感覚でした今日は。こんななーんもない箱みたいな小さい粗末な部屋に、6人がずらっと並んでいる。みんな私服で。こっちを見てる。なんだかアリエナイ光景、コンサートなんかよりもよっぽど非現実的な光景でした。
すごく眩しかった印象があるのですが、あれは照明のせいだけじゃない、絶対ない、江原さんを連れてきたい。

お祭り的な気持ちで参加した今回の握手会だったので、正直、胃が痛くなるほど伝えたいメッセージとか何もありませんでした。ただただ、「おめでとう」 「ありがとう」と言いたかった。(「がんばってください」とか「これからもおうえんしてます」とかは言うまでもないことだから言う必要ないと思って却下。)全然落ち着ける時間がないというのもわかっていたので妙なネタを仕込むこともできないし。
ただ、快彦(久しぶりにヨシヒコ言うた)には、数年前にもらったファンレターのお返事のお礼がしたくて、自己満だけどこれは言おう!と決めていました。

※ファンレターのお返事事件……98年「OVER」発売記念の握手会の際、ぺ君を追いかけ人生初の福岡まで行ったワタシはそのとき積年のラブレターめいたファンレターを3通も持参し、そのうち1通に入れておいた返信用ハガキが2年8ヶ月後に戻ってきた、ところがそのときワタシはすでにぺ君からMAを通り田口くんにおりていた、という悲しい物語である。


真っ先にやってきた岡田は、とりあえずやっぱりほんとにすごいカッコよくて「うわ、テレビといっしょだ!」と庶民らしく感動。またいでたちがいかにも岡田の私服、てかんじでした。グレーがかった黒のVネックのざっくりニット、下に白いカットソーを重ね着。
いつのまにか笑い方が助平になったよね・・・・・(悪い意味じゃないヨ!)

そして「とりあえずカリスマとふれあいたい!」と握手会が決まったときからものすごい楽しみにしていた天下のゴーモリタさんですよ!ちいさかったですよ! でもカリスマ!彼においてはまだカリスマという形容は死語にならないと思います。だってそれ以外どう表現していいかわからない・・・・・偉大でした。
このへんで相当舞い上がってしまったワタシは、おそらくすごい規制のきいてない笑顔(ブサイク)で「おめでとうございます!」と言ってたと思うのですが、ゴーつんは声を発することなく、しかし「ウム、」とうなずいてニッと微笑んでくれました。シビレタ。

握手の小部屋に至るまでの通路壁には「荷物は左手でまとめて持ち、右手は握手用にあけておいてください」と親切なんだかバカにしてんだか理解しかねる注意書きが貼られていました。え、両手出しちゃダメなわけ?と疑問に思いながらも、ワタシは快彦のもとにたどり着くまではどうしても左手に用意しておかねばな らないハガキ(ファンレターのおへんじ)があったので素直にその忠告に従い、右手だけあけた状態で臨みました。
岡田は両手でそっと持つようなかんじで握手してくれました。ゴーつんは「契約成立のときの握手」てかんじのハンドシェイク。

そしていよいよ快彦です。アーガイル柄のベージュのニット着用(腕まくり)。顔見れただけでシアワセでした。
ワタシの前の子がわりと熱心なパフォーマーで、なかなか彼らの手を離さなかったり、対快彦では両手握手でぶんぶんふりまわしたりしてがんばっていました。 ワタシはそういうのはしませんでしたが、とりあえず必死に「返事ありがとう!」ということを一方的に言って握手。ごくふつう。気は済んだ。
やっぱり博多デコピンは永遠だな、と思った。

※博多デコピン事件……先述の98年の握手会の際、ふつうの握手じゃインパクトが足りない!となぜかネタに走った若かりし日のワタシは「デコピンしてください!」と申し出て、「デーコピンかよ~ぉ」と失笑した快彦に断られるか…と油断した隙に本気デコピンを食らわされた。マジ痛かった。それ以来、おでこは ワタシの貞操です。

 

ここでわりと緊張の糸が切れてしまい、あとはもう、拝顔できればイイワ☆と自然と欲を棄て去り清々しい気分に。
そこでヒロシ!
たぶん握手したと思うのですがまったく記憶にござらん……なぜならば、ヒロシの菩薩オーラに飲み込まれそうになったから!(ものの2秒間の出来事。)
なんか全体的にツヤツヤしていましたよ、お顔ツヤツヤ、涙袋までツヤツヤ。瞳をやさしげに細めてこちらを見ていた、その背後にあったのは紛れもなく後光・・・・・!
ヒロシは一刻も早く美輪様に会うといいんじゃないか。生き仏だ!

スタッフのおねいさんたちが数人がかりで「止まらないでくださーい!」「間をあけずに進んでくださーい!」と鬼のように連呼しているし、粘る子には実力行 使も辞さない状況だったので、ああワタシも一仕事終えたしちゃっちゃと行かねば!とサッと手を出して握手しながら「おめでとうございます!」て言ってました。自然に笑顔がはじけたし、なにか特別なことがなくても、それでいいやって、そういう気持ちだったのです。
で、ケンたんともそういうかんじで握手をして、さあ次のまーくんの方へ移動しよう……としたのに……ワタシの右手はまだケンたんの両手に包まれたまま………そっと、キュッ、と握りしめ、「もう行くの?」とあの泣きそうな顔でこちらを見つめてる………!
(※自分としては現実をありのままに書いているつもりですがその記憶がすでに大いなる妄想かもしれません、そのへんは保障しません。)
びびびびっくりした。
「ここまで来てくれたんだからゆっくりしていきなよ」「そんなにあわてなくてもいいんだよ?」て言ってるようでした。ちがうかもしれない、でもワタシにはそう聞こえた。
ものすごい驚いて一瞬見つめあってたのですが(うわあこう書くとすごくイイね、ワタシ的にイイ!)もちろんそこでストップしていられるわけもなく、ふと手は離れました。

でもワタシの動揺が収まるはずもなく、そしてそんな気持ちのまままーくんのもとへ流されても……まーくんごめん……アナタの記憶があまりナイヨ・・・・・!号泣。
まーくんもやさしく両手で握手してくれました。(98年の握手会で名古屋に来てくれたのもまーくんでした、そのときも丁寧に両手で握手してくれましたよ。)
自分、生まれたときから7歳差のくせして「まーもオトナになったなあ」とかちょっぴり思ったりした。あんたダレよ。


結局、ブイさんたちと同じ空気を吸っていられた時間て20秒もなかったんじゃないかと思います。凍死寸前の思いで3時間半待って20秒、こればかりは人それぞれの価値観ですからなんとも言えないところでしょう。でもワタシはやっぱり「来てよかった、会えてよかった」と思います。
部屋を出されたとき(そこはすぐ極寒の外界)カラダは寒いけどココロはものすごくあったかかった。個人的に、握手できたということよりも、彼らの笑顔をまっすぐ見れたことがなによりのシアワセでした。ほんとうに、6人ともすごくイイ笑顔だったのです。だからそれにつられてワタシも笑顔(ただしブサイク)になったのです。
1時間ごとに小休憩を入れているという話を聞いていて、ワタシの順番がちょうど休憩明けだったというのもよかったのかもしれません。まーくんもツヤツヤしていたし。みんな元気そうで安心しました。

とにかく、「なんてステキなひとたちなんだろう」と、その感動に酔い痴れています。カッコイー!とかカワイイー!とかじゃなくて……「素敵」「魅力的」と 表現したい、そんなすばらしい6人だったのです。ワタシがよく知っている(つもり)のV6だけど、今まで見たことのないV6でもありました。
みんながそれぞれにオーラをもっていて、キラキラ輝いています。
昨日偶然見ていた『オーラの泉』で江原氏が言うには、美輪様を筆頭に強いオーラをもっているひとたちが集まったこの空間は、見えるひとが見るとまさに泉のようだと。だからこそ「オーラの泉」というタイトルが導かれたのですよ、と。
きっとあの握手会のちいさな部屋は6人がもつオーラと、ワタシたちファンの愛と、6人からファンへの愛と、そういうものが混ざって膨れ上がって色とりどりの「泉」となっているんだろうな。そのなかにワタシ、いたんだわ、ブイさんたちといっしょに。それがたとえわずか20秒の出来事でも。ワタシの心には永遠に刻み込まれる。


V6、デビュー10周年おめでとうございます、そして10年たった今もこうして輝いてる姿をワタシたちに見せてくれてありがとうございます。
コンサートもすごいすごいすごーい楽しみです。

 

【スターズオンアイス】SOI名古屋4/18公演を観てきました

フィギュアスケート世界選手権をテレビ観戦していて、その盛り上がりに感化されて是非彼らのスケートをナマで観たい!と、世界のトップスケーターたちが多数参加するアイスショー「スターズオンアイス2014」に行ってきました。



〔書いた人のスペックをかんたんに紹介〕
☆宝塚ファンです。
☆2010年バンクーバー五輪きっかけでフィギュアを好きになりました。
☆ジャンプの種類は見分けられません!(アクセルはさすがにわかる)
☆これまで数えるほどしかフィギュアをナマで見たことがありません。しかも海外選手中心のアイスショーは2010年五輪後のFaOI以来2度目です。

会場の愛知県体育館はアリーナ北が正面ロングサイドで、わたしの席は反対側のアリーナ南のセンター付近でした。リンクもショー仕様で狭いけど会場自体も狭くてスタンド上段でもそこまで遠さを感じないのではないかとおもいました。
リンク際のフェンスからアリーナ最前列までは2m弱の距離があり、最前列にもすでに段差がつけてあるのでとても見やすかった。



【第1部】

1:オープニング「When you are not Saving the World」

海外スケーターたちによる群舞。
男性は上下黒で、フィギュアらしいふわっとした素材のブラウス、パンツにはラメのサイドラインあり。
女性はデコルテからスリーブまでがシースルーになった白のラメ入り、シンプルだけどキラキラして上品なデザイン。

照明が落ち、音楽の序奏が静かに流れるなか、暗闇から溶け出したようにいつの間にか現れたテサモエが、ぼんやりと青く光るつるつるのリンクの上に音もなくきれいな曲線を描いていった。
あの幻想的な光景が忘れられない。夢のなかにいるようだった。
そこから一人、二人ずつと徐々に男女スケーターが加わってゆき、音楽もどんどん盛り上がってゆく。
出てくる人誰もかれもテレビで見て超知ってる人たちでこの時点で脳みそパンクした!
みんなスピードありまくりで目が追いつかない。そして次々とジャンプ、スピンとそれぞれに技を繰り出してゆく!大迫力!

コストナーさんが目の前でスピンをして、その手足の長さ、見た目も技術もすべてにおいて優雅で美しくて、ほんとうに女神のようだった。
最後にペアのパントン組が群舞に加わる。パンさんの細さに衝撃を受ける。この時点でたしかスターリフトしていたかな。高い!しかも軽々と!すばらしい!(若松詩子化)
ムキッとして逞しいイメージのあったカナダ女子だが、ジョアニーもテッサもテレビで見るより華奢だった。もうジョアニーのこと兄貴って呼べない…

男女それぞれに分かれての振り付けもあり、男性陣がヴァイオリンの低音のリズムにあわせて軍隊っぽく揃って脚をジャッと前に蹴るようなステップをふむところなんか、もうカッコよくて!
隣の母が「黒燕尾の群舞だわ!」と興奮。
言われてみるとたしかに、男役の黒燕尾と娘役の白いシンプルなドレスでのショーの総踊りのように見えてくる。男性はクールでセクシー、女性は可憐でまるでお姫さま。美しさといいエレガントさといい、宝塚的な非日常空間がそこにあった。

しょっぱなからすっかりSOIの世界に引き込まれてしまった。
そしてトン兄さんが高翔みず希さん(花組組長)にしか見えなくなってしまった。
トン兄さん→佐々木蔵之介→さおたさん のライン絶対にある。どうでもいい。



2:織田信成The Last Samurai

今シーズンのSP、ラストサムライ
群舞終わりのトップバッターで登場。緊張するだろうなあ。
ジャンプは序盤やや安定を欠いたけど、3本目のジャンプ(3T?)はクリーンに決まり、あのキレイな猫足着氷もばっちり出て「これぞ織田くん!」とテンションが上がる。激しいテンポのステップにも彼ならではの柔らかさがあった。



3:キャシー・リードクリス・リード「The Addams Family」

2010-11シーズンのSP、アダムスファミリー。
曲も有名で後半は明るくノリのよいタンゴで、それに合わせた衣装も凝っていてかわいくて見ごたえがあった。キャシーのスカートに蜘蛛の巣がデザインされていた。
ダンスのカップルならではのキュートさが表情や動きから発せられていて楽しい気分にさせてくれた。
ペアやダンスはナマで見るとどれほどトンデモナイことをやっているかってのをあらためて思い知らされる。



4:鈴木明子「Hymne a L'amour」

今シーズンSP、愛の讃歌。パープルの衣装。
競技プログラムはやはり盛り上がる!(ただ、ジャッジ側へのアピールを意識して構成されているので今回わたしの席が反対側だったため見せ場を背中から見るさみしさがこの後も何度もあった…)

終盤へむかい転調するタイミングにあわせての2Aはカタルシスがハンパない。
照明をいじっていたのかわからないけれど、あの瞬間パアアッと空間が明るく輝きだすような、音さえも聴こえてくるような、目にも耳にもそんな印象を受けた。
彼女のしならせた腕がライトのなかで美しく映えていた。もともとのスタイルがそこまでいいわけではないのを細かい意識で美しく見えるよう表現しているのがすばらしい。(それは町田くんにも言える。)



5:ジョアニー・ロシェットジェフリー・バトル「Piano Guys」

めちゃくちゃオシャレな特別ペアのプログラム。
ツンなイイ女がイイ男と駆け引きするドラマを描いているような? SOIって本来こういう大人っぽくて小洒落た雰囲気のアイスショーというイメージがある。
おそろいのグレーの衣装がクールでかっこいい。

リフトはなし。でもSBSのジャンプが、ジャンプ自体もさすが二人ともうまいけどタイミングもきれいに揃っていてこれは競技でも加点がつくと思う出来だった。
途中からアンスクエアダンスに曲が変わって二人から手拍子を求められたときに、小塚くんのSPで今期ずっと学習してきた我々は7拍子にもスムーズに対応できていたのがおもしろかった(笑)



6:ハビエル・フェルナンデス「Aerobic Class」

イントロから会場全体がキター!となって空気がニヨニヨしているのがわかった(笑)
昨年からテレビでも何度も何度も見ていて正直言うと飽きた…、でも、ナマで見るのはやっぱり全然ちがう!すっかりおなじみになったからこその「これこれ!」感も楽しいし、あのハビちゃんマンが腕を突き出してこちらに向かってぎゅーんて進んでくるという現実がもうそれだけでおかしくて声を出して笑ってしまった。

正面側アリーナ席に乱入して、はずしたマントを2枚に分割してぶんぶん振り回しながらお客さんに絡むヒトコマもあり。これって毎回やってるのかな?
さらっと高いジャンプを跳んでみせてくれて、イーグルは最後でぺしゃっと潰れてしまったけど、終始楽しませてくれた。
最後の水かけ係はアレックス。
撤収作業に案外時間がかかるので一人で全部片付けて帰らないといけない本人はとても大変そうだった(笑)



7:マイア・シブタニ&アレックス・シブタニ「I Lived」

シンプルな黒Tにジーパン(だったとおもう…)
マイアはやっぱりすみ花に似ているなあと思った。
エキシビションナンバーなのかな?個人的にエレガント系のシブズを見たかったなー><
アレックスが大きいからマイアをリフトしたときの迫力に圧倒された。



8:村上佳菜子「King of Anything」

ボーカルあり、パープルっぽい濃いピンクの衣装。
まず体が細くて(筋肉で締まってて)びっくり… テレビのイメージと違った。
お化粧がイマイチなのはこれから上達しますように。
はつらつとしてキレのある動きが見ていて気持ちがいい。表情も豊かだし、元気をくれることを裏切らないでいてくれるスケーター。スピンがきれい。



9:町田樹「Les Demoiselles de Rochefort」

昨シーズンからのEXプログラム、ロシュフォールの恋人たち。キラキラのついた白シャツに黒パンツ衣装。

小柄な人なのに演技中はそのサイズをまったく感じさせない、むしろ実寸より大きく見えた。そして終わるとしゅっと元のサイズに戻る不思議。
ジャンプがとても高いのと、動きが繊細でありながら大きく表現しているのがその理由かな。
背中(肩甲骨)が柔らかく指先までの動きがしなやかで美しい。スケートなんだけどすべるというよりは「舞ってる」というのに近い。

本人の力だけではなく振付けの妙というのがあるだろうけど、曲との調和がすばらしくて引き込まれた。
曲との一体感では町田、鈴木、コストナーの3名が個人的にダントツだった。(曲自体の好みも含まれていることは否定しない。)
スケートをするためにその曲を選ぶというより、その曲を表現するための手段としてのスケートであり、そして見事に新しい世界観を構築していた。
映画も見てみたいと思わせてくれるプログラムだった。
そして片手を胸に当ててキザに頭を下げる挨拶まできっちりと完璧に町田ワールドだった(笑)



10:佐藤有香「Clair de Lune」


小塚くんが出てきて有香さんを紹介するコメントで見事に噛んで「あっ ごめんなさい」て途中で言い直していたw 自らも認めるカミカミ王子っぷりを発揮。
噛んだのは「20年前に幕張で開催された世界選手権で優勝…」のくだりだった。ちなみに小塚くんはその幕張ワールドを見てフィギュア競技を始めたらしい。

静かな曲(もちろんボーカルなし)なのに、蹴りだすとき以外のスケーティングの音がまったくしない。氷ではなく水の上を進んでいるように見えた。これがツルスケってやつなのか?!基礎の絶対的な力を見せてくれた。



11:小塚崇彦「The Sound of Silence」

ネイビー?のシンプルなカットソー姿。
目の前を通り過ぎたとき、文字にするならば「シャーッ」ではなく「スーーー」だった。これまたスピードがあるのにまるで音がしない。エッ忍者なのかな??? ツルスケの継承者おそるべし。
腹チラにどきどきした。(スピンのときがとくに…。)
本当に男っぽい雰囲気のあるスケーターになったなあ。



12:アデリナ・ソトニコワ「Swan Lake」

デコルテから袖がシースルーになってる飾りのない黒いシンプルな衣装

スワンレイク、しかし白鳥ではなく黒鳥、しかも狂気の。
ぼさぼさの髪をルーズにゆるめのひとつくくりにしていて、登場からただならぬ雰囲気。
演技の中盤で髪をほどき、毛先からさえも狂気を放出するかのように髪をばっさばっさと振り乱して滑りきっていた。
競技じゃないからこそできるプログラムだけど、こういうブラックスワン、ここまでの狂気をスケートで表現しようという彼女の発想、意欲、そしてこちらへ訴えかける表現力がすばらしい。見ていてぞわっとなった。
若干17歳ながら、ロシアの天才少女として名を馳せついに五輪金メダルを手にしたのは伊達じゃないオーラがあった。
数年前にザアイスで見たときとは比べものにならないほどスター選手になっていた。

競技のときは硬質なイメージが強くてもっと少年に近いようなサッパリとした印象の選手だったけど、実際は見事な美少女で、華があって、演技中の鬼気迫る顔から一転して挨拶のときの四方への投げキッスのなんとかわいいこと!



13:海外男子スケーター「The Walker」

色違いのTシャツを着たPチャン(レッド)、ジェフ(ブルー)、アレックス(オレンジ)、ハビ(ピンク)、スコット(イエロー)によるグループナンバー。

5レンジャーや!!!しかし赤がわりと空気!!!笑
Pさんは集団になるとなぜエア化してしまうのか…?!(思い出すソチ団体戦のカナダベンチ。)意外と体が大きくないってのもあるにせよ。
ついつい目がいくのは笑顔がめちゃくちゃかわいくて愛されオーラのハンパないジェフ。

うまい人たちがやってこその面白さのあるプログラムで、各サイドのフェンス際に寄って客席へアピールするところではハビちゃんがめっちゃ見てくれた!
3人でハビちゃんを持ち上げて一人がその下のトンネルをくぐったりしていたような?(記憶あいまい)
5人が横一列にならんだ状態で猛スピードでアリーナ東のフェンスへ向かい、エッジを使って急停止したときに噴水かってくらいに大量の氷がとんでそのまま客席へ。
思ってたよりもはるかに大量のかき氷で笑ってしまった。うらやましいかったな~
最後はリンクの中央で自前あいぽんを取り出し5人で自撮り。(そしてショーの休憩中に即アップ)

わたしのようなお茶の間ファンも多かったろうし、サイリウムを振ることでアイスショーの敷居の高さが薄れてみんなで楽しめる空気にしてくれて楽しかった。わたしはモエ君カラー。
2部の冒頭やフィナーレにもお客さんみんな自主的にふっていて、単純にとてもキレイだった。




【第2部】

1:「家族になろうよ

荒川御大が衣装を着て登場。なんてキレイな脚!
あんなに細い体でおなかに赤ちゃんがいるとは信じがたいほど… でもお顔が少し優しくなったかな?
リンクのセンターで今回パフォーマンスできなくなったことについてのご挨拶。会場から大きな拍手とおめでとうの声援がわき起こった。
見たかったなー御大のあの男役のようなバリバリかっこいいスケート… 元気な赤ちゃんを産んでくださいね。復帰の日を楽しみにしています!

そして続くナンバーの紹介。振り付けは有香さんとのこと。
ここから会場の空気が明らかにおかしくなる。それまで(1部)と全然違うざわつき。
日本人スケーターが登場すると、真央ちゃんとはにゅーんに対してのボルテージが爆発!移動厨や奇声厨がいるわけではないけど、一人一人が発する興奮の熱量が具現化して会場に充満してしまったかんじ?
1部冒頭のグループナンバーが宝塚大劇場ならばこちらは横浜アリーナのジャニーズのコンサートの空気だった…
うおおお、ここまでのものとは。なんか、1部がすっごく楽しかったからその気持ちがいっぺんに別のものに変えられてしまったようで正直戸惑った。

しかし真央ちゃんはたしかに天使だったわ!それはまちがいない!たしかに近くにきたら声も出るわ!
はにゅーんはお顔がめっちゃお疲れの様子で大丈夫かしらとおもった。
7人それぞれが二人ずつ順にスピンしたり、そのまわりを縫うようにすべっていったり、フォーメーションが凝っていたのでスタンド席から見るとまたおもしろかったろうなとおもう。
アリーナは誰かが近くにくるとその人にキャー!状態で…。
女子選手のスパイラルが曲調とライトに合っていてとても美しい。
このときチラ見えした真央ちゃんとあっこさんの腹筋の両サイドに入ったタテ線がすばらしかった。
はにゅーんは噂どおり歌いながらすべっていた。

最後は7人手をつなぎ、センターに背中合わせで円になってフィニッシュ。こんな曲でも町田くんは胸に片手をあてて挨拶w もうここまで徹底してるとこの人ヨンさまなのかなっておもうw




2:高橋成美木原龍一「Fireflies」

黒いTシャツにデニム
ナマで見て成美ちゃんの身のこなしの軽快さに驚き、木原くんは短いあいだに本当によくここまでがんばったなと感心した。前にナマで見たときは宇宙戦艦ヤマトすべってたのよこの人…。

リンクのサイズ感覚を誤ったのか、木原くんがSBSジャンプでコケてそのまま盛大にフェンスへつっこみ、こちらはびっくりしたけど本人は思い切りぶつかったことがおかしかったのか?何か言いながらっずっと笑っていた。



3:ジョアニー・ロシェット「Nortre Dame de Paris」

昨年のSOIだったか映像で見たときも思ったけど、体型もキープしてるしジャンプにはキレがありスケーティングのスピードも十分で、いま競技に復帰してもぜんぜん世界トップレベルでいけるよなあと素人目には映った。
情感が豊かで美しい。振り乱したブロンドヘアはそれだけでどんなドレスよりも美しく氷に映える。



4:ジェフリー・バトル「Counting Stars」

透け気味の黒のピッタリTシャツ
ジャンプはちょっと不発で終わった。ただなにせ陽性のオーラがすごくて好みを問わず見る者の心を惹き付ける力のある人。
群舞、このプログラム、はにゅーんのパリ散と続けて見ていると、なるほどこれが「ジェフっぽい」振り付けなのかなと感じる動きがいくつかあった。肩をまわすような動きがよくある。



5:カロリーナ・コストナー「Bolero」

プログラムが配られた時点で会場のボレロキター!感がすごかったし、実際あの黒の衣装でリンクに現れたときには鳥肌が立った。
露にした背中の美しいこと!髪はおろしてハーフアップ。

背が高いのはわかっていたけど、目の前で見ると男子並みの大きさで(でも細いからゴツさはない)しかも手足の長さもハンパなく、あの体を女性の筋力でコントロールできていることがまずすごいことだと思った。

ジャンプはあまり高さがないけれど、くり返すが手足の長さがあり、スピンといい宇宙のなぞの円盤がくるくるとまわっているように見えた。
ただでさえリンクが狭いのにあの体あのスピードだから驚くほどあっという間に向こう側からこちらまで移動している、なのに曲の空気を乱すことなくゆったりとすべっていて、ステップは力強く、圧巻。
おもわずスタオベした。

最後に正面側に両手を差し出す振り付け、前から見られた人がうらやましい~~~~




6:パントン組「I Dreamed a Dream」

今シーズンFSのボーカル入り版EXナンバー、夢やぶれて。衣装はFSのまま。

やっぱりアイスショーのペアはいい!華やかさぶっちぎり!
トリプルツイストやスターリフト、失敗してしまったけどスロージャンプと、もう何を見ても技の大きさ、美しさに感嘆しかない。
スロージャンプは、すごい大きく投げてエッそんなに?!とおもったら案の定着氷のスペースが全然足りていなかった…パンさんがフェンスに勢いよくぶつかってしまった><
さすがとしか云いようのない技の数々に加えて「二人だけの世界」感がまた濃厚で、うっとり。このしっとりとした空気はこの二人にしか作れないとおもう。



7:パトリック・チャン「Steppin' Out」

すごい大声援だったw そして本人もニッコニコでとても楽しそうだったw
あんなにニコニコされたら嬉しくてもっときゃーきゃー言っちゃうよw
わたしがそうなだけかもしれないけど、この声援には
「あの世界王者Pチャン!」「日本に来てくれてありがとう!」
「日本人もあなたのことを応援してます!」「現役やめたりせんといて><」等々…
様々な想いが込められていたのではないかと。

衿もとを指で掴んできゅきゅっと直すような、カッコつけてみせるフリを途中何度かやっていた。
ジャンプは3度かな。目の前で1本跳んだのを見てド迫力だった。
はにゅーんみたいに細い軸で素早く回るんじゃないくて、回転速度はそこまでないけどしっかりと回ってます!という印象。安定感があってキレイなジャンプだったなあ。



8:テッサ・バーチュー&スコット・モイヤー「Top Hat,White Tie and Tails」

小道具に二人ともシルクハット着用!かわいい~!
テサモエはスケーティングスキルの高さが売りのカップルといわれ、わたしのようなお茶の間素人には彼らのすごさの真髄をちゃんと理解できていないんだろうと日ごろからおもっているけど(ちなみにわたしはメリチャリ派)それでもスピーディーでありながら細やかなステップに魅せられた。
リフト中のポジション移動の動きのなめらかさは他のダンス2組と一線を画していてさすが。動きの一つ一つが軽やか。

モエ君が好みのタイプでツライ…。



9:羽生結弦「パリの散歩道」

まず織田くんが登場して紹介のコメントをしてからのはにゅーん。
ちょっと落ち着いてきていた会場がまた異様なテンションに包まれる。
あのシャツ衣装、近くで見るとラメストーンだけじゃなく生地そのものにも光沢があってキラキラしていて、素材の良さが感じられた。思っていたよりも華やか。

序盤、ものすごいスピードをつけてジャンプへ入っていったから4Tいくぞ!とおもったら軸がまっすぐじゃないのがわかってアッとおもったときにはもうドーンと思いっきりリンクにたたきつけられていて、日常では想像できない勢いで落ちるもんだから見ているこちらのほうがビックリして痛い痛い痛い><となった…
本人は慣れっこなのか平気そうだったけど、その後でしかめっ面していたのは痛みじゃなくて失敗した悔しさのせいだったのかw 最後までずっと不服そうで、観客にはちょっと申し訳なさそうにしていた。
3Aは着氷がヨロッとなってあぶなかったけど3Lz-3Tはクリーンだった。
ほんとうに、糸巻き器のように細く速く高くクルクルッとまわるなあ。
テレビで見るよりスケーティングがなめらかな印象で、高得点がつくのも納得だった。

体は細いんだけど、想像していたようなヒョロ感はなくて意外としっかりしている印象で、タッパがあるうえにスケート靴をはいているからさらに大きくて見栄えのする人だ。
あざとかわいいってのは間違いないけど、もうすっかり「カッコイイ」の分類がしっくりくる。

曲のイメージに合わせて演技の一環として「フフン♪」なキャラで滑ってるのもあるだろうけど、すでに彼は自らを〈王者〉として律しているのではないかと思わせるオーラがあった。
堂々としていて、意識のコントロールだけでは出せない風格を纏っていた。
すごい本数のショーに出演するのも、五輪金メダルは自分だけの力ではなく支えてくれるみなさんのおかげで手にできた、だからそのお礼の気持ちで全国をまわる、という内容のコメントをどこかで読んだ記憶があるけど、そういう気持ちが自然とどんどん己を高めていっているんだろう。

競技プロなのでジャッジ側アピールが多かったのはちょっと寂しかった。「へ」を正面から見てみたかった…。
でもこちらに向かって両手指チョイがきたとき、はにゅーんの一挙手一投足にきゃーきゃー大騒ぎの観客を笑う資格がないほど超自然にヒャアアアアて勝手に声が出てしまったよね……うん……。こわかった………。


10:浅田真央「Smile~What a Wonderful World」

天使降臨。
いままで氷上の真央ちゃんを見ると、単純な感動のほかに胸が締めつけられるような想いがこみあげてきてなぜか涙が出てきたのに、今回はそういうのが一切なかった。
ただただキレイだなあと見とれた。
スマイルも何度も見たしなー(テレビでだけどー)とおもっていたけど、これもやっぱりナマで見ると印象がまったく変わる。表情やスケーティングの美しさに目を奪われてそれだけで感動だった。
スピンの速度が速い!!
あの超絶ポジションの美スパイラルを目の前で見られて幸せ。彼女自身が光り輝いていた。





フィナーレ、および終演後のトークショー(司会:小塚、ゲスト:織田&町田)についてはのちのち追記するつもりです。

ナマで観るフィギュアスケートはやっぱりテレビとは全然ちがう!
まず選手たちの尋常ならざるスピード感、そしてライトが反射してキラキラと輝くリンク。アスリートは画面を通して見る何倍も美しかった。
フィギュアってやっぱり素敵!魔法にかけられた夢のひとときでした。また観にいきたいし、いつかはコンペも観戦したいです。

おわり